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V.M.Maslov*; 菊池 康之
JAERI-Research 96-030, 68 Pages, 1996/06
アクチニド核の10keV~20MeVの中性子核反応の計算に統計模型を用いた。主要アクチニドの利用可能な実験値は、マイナーアクチニド核種の矛盾ない評価の理論的ツールの開発に活用した。(n,nf)反応閾値以下での評価手法はHauser-Feshbach理論、準位密度の現象論的模型、ガンマ線放出の巨大共鳴模型、結合チャネル光学模型に基づいた。平衡状態及び核分裂の鞍部点における準位密度に対して、対効果、集団運動効果、殻効果を考慮した。準位密度の集団運動効果を入れることは、内側鞍部点の変形の非対称性に基づく核分裂障壁パラメータの値に大きな影響を与える。(n,nf)反応閾値以上の核分裂断面積を矛盾なくフィットするには殻効果を減じなければならないことが判明した。捕獲断面積は(n,n')、(n,f)反応を考慮して計算された。
池添 博; 永目 諭一郎; 西中 一郎*; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 濱田 真悟; 鹿園 直基; 岩本 昭; 大槻 勉*
Physical Review C, 49(2), p.968 - 976, 1994/02
被引用回数:24 パーセンタイル:79.67(Physics, Nuclear)F+Tb反応における核分裂過程から放出される核分裂前後の陽子と粒子の数を測定した結果、複合核Wが核分裂の過程でサドル変形する時間スケールは約0.510秒であり、サドルから分離点に至るまでに要する時間は約110秒である事がわかった。これは、核物質の粘性が高い事を意味しているが、さらにサドル点から分離点の距離の短い原子核であるWと、この距離の長いCmのような原子核をくらべてもサドルから分離点に至る時間に顕著な差は見られなかった。
中原 康明
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(6), p.511 - 517, 1983/00
被引用回数:14 パーセンタイル:80.14(Nuclear Science & Technology)加速器増殖および核種変換コードで用いられている核分裂と核破砕反応の計算モデルの評価が50~1,000MeVのエネルギー領域におけるBi,Pb,ThおよびUの薄いターゲットに対する計算によって行われた。陽子および中性子に対する非弾性散乱および核分裂断面積がターゲット内の衝突および核分裂事象の回数から求められた。核破砕モデルにいくつかの核分裂モデルを組合せた計算の結果とSteinerらおよびSchimmerlingらの実験データとの比較が示される。エネルギー準位密度パラメータとしてA=A/10およびIl'inovらのデータに合わせたA/Aを用いるモデルで良い一致が得られている。この最も良く合うモデルを用いて非弾性散乱断面積の質量数依存性の計算を行った結果、広い範囲にわたって実験値との良い一致が得られた。